酒蔵探訪

“百年の酵母”を生かす、
珠玉の地酒づくり

石川県
西出酒造

蔵に住みつく菌たちを
巧みに操る蔵元杜氏

日本海に面した石川県小松市。美しい白山連峰の山々のふもとに広がる加賀平野の真ん中に西出酒造はあります。創業大正2年(1913)。小さな造り酒屋として地域の人々に親しまれてきました。

現在の5代目蔵元であり、杜氏を兼ねる西出裕恒(にしで・ひろひさ)さんが、“珠玉の地酒”を追求して挑み続けているのが、生モトつくり純米シリーズです。原料米は、地元産の有機米。蔵に住み着いている天然乳酸菌を取り込んで増やすという、一般的な日本酒に対して労力と時間のかかる“生酛(きもと)造り”という伝統手法による酒造りをしています。

さらに、全国でも珍しいのが、蔵付きの自然酵母菌による酒造りに挑み続けていること。菌は生き物。温度や湿度はもちろん、蔵人の気持ちひとつにも影響を受けます。大正時代から続く蔵には“百年の酵母”が住みついています。これらの菌たちと人とが力を合わせることで、より深みのある旨みをもつ良酒が生まれます。