酒蔵探訪

自然との対話で醸す、
伝統の「生酛造り」

広島県
藤井酒造

自然の偉大な力が宿る
伝統技法の純米酒

瀬戸内海に面し、江戸時代の町並みが残る広島県竹原市。江戸末期の文久3(1863)年、藤井酒造はこの地に創業しました。創業銘柄は、「龍勢」。裏山の龍頭山から湧き出る水で醸した酒が、すばらしかったことから名づけられたといいます。

しかし、当時、広島県に多い軟水は発酵が進みづらく、酒造りがむずしいとされていました。明治時代、そんな軟水の弱点を「軟水醸造法」という新しい醸造法を確立することで、逆にふくよかできめ細やかな広島酒の個性としたのが、隣町の酒造家、三浦仙三郎という人物でした。明治40(1907)年、その教えを受けて醸された龍勢は、第1回全国清酒品評会で日本一に輝きました。同時に、広島全体の酒質の高さも一躍注目を集めました。

近年では、世界最高権威のワインコンベンションであるIWC(インターナショナルワインチャレンジ)において、初代の純米大吟醸・純米吟醸部門で最高金賞トロフィーを受賞。平成11(1999)年度からはすべての仕込みを純米酒とし、自然との対話で生まれる伝統の「生酛造り」を中心に酒造りを続けています。