酒蔵探訪

「浦霞」で知られる
吟醸造りの名蔵

宮城県
浦霞醸造元 佐浦

吟醸酒の歴史に刻まれた
12号酵母発祥の蔵

宮城県のほぼ中央に位置し、太平洋に面する歴史ある港町、塩釜市。「浦霞(うらかすみ)」の銘柄で知られる佐浦は、享保9年(1724)、この地に創業しました。1800年代以降は、藩主伊達氏に崇敬された鹽竈(しおがま)神社の御神酒酒屋として酒を醸してきました。

佐浦家代々の当主は地元への貢献に尽くし、江戸時代の大火のさいには持ち山の木を切り住宅用に供与し、また、飢饉の際には蔵の米を持ち出し人々へ提供したと伝えられています。

いまや全国新酒鑑評会の金賞受賞回数で全国トップクラスの成績を誇るこの蔵の名が注目されたのが、昭和20年代から30年代。“南部杜氏の至宝”とも呼ばれる平野佐五郎により、各種の鑑評会で受賞を果たし、酒造りの歴史にその名を刻みました。浦霞から分離された酵母は、低温長期醗酵の醪でいちごのような香りを出し、吟醸酒に向く酵母として日本醸造協会の「きょうかい12号酵母」として登録されました。

近年は吟醸造りの歴史に名を刻んできた蔵として、その誇りとともに「きょうかい12号酵母」の酒造りに取り組んでいます。