- ■自然豊かな信州・伊那
南アルプスと中央アルプスに囲まれた自然溢れる信州・伊那。
山から流れる豊富な伏流水を活かし、美味しいお米をはじめ、寒暖の差を活かしたりんごや梨、きのこなどの農産品が多く栽培されています。
そんな、自然環境が豊かな伊那では、綺麗な水、美味しいお米を利用し、様々な酒蔵が点在しています。
今回はそんな伊那市にある3つの酒蔵の地酒を特別にご用意いたしました。
■信州伊那の酒蔵3蔵による飲み比べセット
①宮島酒店による『信濃錦 純米酒 和三本』
明治44(1911)年創業以来、受け継がれてきた原料米へのこだわりと、口に入るものを造り出すことへの責任を強く感じながら100年以上の歴史を持つ老舗酒蔵。
二代目の祖父(秀一氏)が肝臓の病で早世したことから、三代目の父(宏一郎氏)が防腐剤を用いない酒造りの研究を進め、1967年に全国で初めて全ての仕込みから防腐剤を駆遂することに成功。
1972年にその製法が特許(無償開放)となって以降、日本酒のあるべき姿とは何かを考え続け、まずは顔の見える原材料の確保が大切であるとの思いから、1991年より農薬を減らした形での契約栽培を開始し、2005年にすべての酒造米が無農薬もしくは減農薬での契約栽培米となり、翌2006年よりすべての仕込みを醸造アルコールを加えない「純米醸造酒」として、米本来の旨味を感じる日本酒を追求しています。
いつの日か全ての酒造米が無農薬栽培となるよう、「美味と安心」を酒造理念として歩み続けており、環境保全型農法や食糧廃棄率の改善などへの取り組みが評価され、2020年の「第3回エコプロアワード」で財務大臣賞を、「脱炭素チャレンジカップ2021」で奨励賞を受賞するなど、SDGsへの積極的なコミットが評価されています。
地元農家の方と手を携えて作ったお米。いい米だからこそ、削らずともいい酒ができるはず。との思いで作り出したのが、『信濃錦 純米酒 和三本』。
「調和」がテーマの新たな低精白純米酒で、地元にて農薬の使用を低減して契約栽培された酒造好適米を敢えて低精白 (精米歩合 91%)とした純米酒です。
和三本のラベルにある三つの輪(和)は、宇宙の混沌の中から生まれた太陽と地球と月であり、あるいは天と地と人であり、米と水と技といった「三つの事象の調和」をイメージしています。
そして、三つの円から一条の線が導かれるように、大自然の中で健やかに育まれた米と清冽な水と、蔵人たちの「和」により、このお酒は生まれました。
「土着の蔵」として、地域に根差し契約農家と共に育てたこだわりの原料米だからこそ、出来る限り削らずに低精白純米酒として仕込みました。
低精白でありつつも「五味の調和」とキレを大切に考えて仕上げてあります。
「冷」でもしっかりとした味わいが楽しめ、お燗をしていただくと旨味を予感させる甘やかな香りとともに、さらに「五味」が大きく広がります。
また食中酒としての飲用をイメージし、敢えてリンゴ酸系の酸を中心に据え、程よい甘味がそれを支えるという、輪郭のはっきりとした酒質です。
引き込み時には低精白酒ならではの米の旨味を感じつつも、後半からは甘酸バランスが変化し、バナナの様の香りや熟したリンゴを感じさせるジューシーささえ感じます。
②春日酒造による『井之頭 純米吟醸』
大正4年に創業した春日酒造は、天竜川の流れる長野県伊那市にある日本酒「井乃頭」醸造元です。 全ての酒を東京農業大学醸造学科を卒業した兄弟ふたりのみで、丁寧に造っています。
漆戸醸造(現在の春日酒造)は、漆戸周平が創業。社名に「醸造」が付くのは、酒のほかに味噌・醤油を造っていたことがあったためです。
現在は春日酒造に改称し、変わらずに日本酒・焼酎等を造っています。
昔から、私たちは祝い事といえば酒を飲み、ひとがこの世から旅立つときも酒を酌み交わしました。
また、日本の春夏秋冬・四季折々の食を楽しみながら、杯を 重ねてきました。
初代の周平が名付けた酒銘「井乃頭」(いのかしら)は、 大正10年(1921年)5月に商標登録をしました。
「最高の湧き水」・「よい水の湧くところ」を 意味する「井(戸)のかしら」から、また東京の井の頭公園の湧き水は江戸時代将軍家の茶の湯に使われた名水であることから銘柄の由来となっています。
春日酒造では、中央アルプス水系の湧出する伏流水を自然のまま用い、そして信州が生んだ「美山錦」「ひとごこち」を使い、地酒を醸しています。
地元の米を丁寧に磨き、米の旨味・香りを愉しんでいただけるよう、造り続けています。伊那谷の風土・歴史・空気・水、命が醸した「井乃頭」となるのです。
伊那谷の山々やそこに生息するすべての命あるもの、そして今ある与えられた多くの恵みの中で井乃頭は生まれています。
華やかな香りやや甘めな飲み口の純米吟醸酒は、冷やして頂くととてもおいしいです。
③仙醸による『黒松仙醸 純米酒』
幕末の慶応2年(1866)に創業し、今年156年目を迎える老舗酒蔵。
代表銘柄「黒松仙醸」を中心に国内外で愛飲されています。銘柄は、南アルプスの高峰・仙丈ケ岳に由来。
「米発酵文化を未来へ」という経営理念のもと、日本酒のみならず、米と発酵をテーマに、米を原料とした甘酒、麹、酒粕、焼酎、どぶろく、リキュールなど新たな商品開発も積極的に行っています。
2019年には経済産業省より「はばたく中小企業300社」に選ばれました。さらにアジアを中心に10か国に輸出も行っています。
酒造りに恵まれた伊那谷の風土、特に南アルプスの水のすばらしさを表現できるような酒造りに努め、また日本酒を米と米麹による発酵食品と位置づけ、どぶろくなど、日本酒のカテゴリーにとらわれないモノづくりに挑戦しています。
「黒松仙醸 純米酒」の原料米は長野県産酒造好適米にこだわり、自社精米機を使用しその酒米に合った最適なプログラムにより精米しています。
糠切れの良い最新の洗米機を使い、雑味のないクリアな酒質を目指しています。
麹は新設した麹室で蒸米の水分を適度に飛ばすことにより理想的な突き破精麹を造り醪に使用。
醪管理のこだわりは華やかな香りを酵母から引き出し、雑味を少なくするため米を溶かし過ぎないことに重点を置いていいます。
醪を搾ってからも劣化を防ぐため早めの火入れとマイナス帯での貯蔵により高品質を保持しています。
熟したバナナやメロンを思わせる香りと口に含んだ時に広がる旨味が特徴です。また、爽やかな酸味と適度な苦味により切れの良い後味を演出しています。
いつまでも飽きずに飲み続けられるお酒、個性や主張を出しすぎず食中酒として、知らないうちに進んでしまうお酒が最高の姿と考え、涼冷え(すずひえ)15℃程度の温度でいただくと、穏やかなかおりと、優しい飲み口の中にも深い味わいの感じられるお酒です。
- 商品コード
- SN064367
- 原材料
- 米、米こうじ
- 保存方法
- 常温
種別:純米酒 精米歩合:70% アルコール度数:15度 飲み方:涼冷え(すずひえ)15℃
井乃頭 純米吟醸 180ml×2缶
種別:純米吟醸酒 精米歩合:55% アルコール度数:15度 飲み方:涼冷え(すずひえ)15℃
信濃錦 純米酒『和三本』 180ml×2缶
種別:純米酒 精米歩合:91% アルコール度数:15度 飲み方:ぐい呑み あつ燗(あつかん)50℃近辺