「船凍イカとはどのような食材なの?」「船凍イカの食べ方や解凍方法は?」と関心をもっている方も多いのではないでしょうか。
船凍イカは水揚げしてすぐに冷凍する加工法により、高い鮮度をキープしているのが魅力です。そのため、刺身など鮮度を活かした食べ方が適しています。
この記事では船凍イカの魅力やおすすめの食べ方、解凍方法について解説します。また、虎ノ門市場がおすすめする能登小木港の船凍イカもご紹介するので、ぜひチェックしてください。
船凍イカとは
船凍イカとは、釣りたてを船内で急速冷凍させたスルメイカのことです。船上で凍結することから「船凍イカ」と呼ばれるようになりました。
通常、生のイカは透明な色をしていますが、釣り上げた直後は赤黒く、時間が経つと白くなります。船上で急速に冷凍されたイカは、鮮度が高い状態を保持しているため、丸ごと1杯で赤黒い状態のイカが到着することが多いという特徴があります。
船凍イカの主な産地
船凍イカの産地としては、石川県能登市や青森県八戸市、北海道函館市などが有名で、スルメイカの日本三大漁港として知られています。
日本全国でイカの収穫はできますが、船上凍結できる技術をもつイカ釣り漁船がある港は全国でもわずかです。とくに北陸や東北、北海道など寒冷な地域が主な産地として、水揚げされています。
中でも能登小木港は、一尾ずつ凍結された船凍イカの発祥地です。地元の特産品としても知られ、昭和40年代後半から続く古い歴史があります。
参照:能登町観光ガイド「日本三大イカ釣り漁港・能登小木港と"イカ"の素敵な関係。」
船凍イカの読み方
「船凍イカ」は「せんとういか」と読みます。
一般に「冷凍イカ」とも呼ばれますが、イカが冷凍されるのは「船凍イカ」だけではありません。しかし、「船凍イカ」の名前は、船上で直接釣り上げたイカを凍結していることを示しているので、鮮度と美味しさを期待できます。
船凍イカの味や品質の特徴
船凍イカの味や品質の特徴は以下の通りです。
- 鮮度が高い
- 歯応えのある食感が楽しめる
- 甘みと旨みを十分に感じられる
船凍イカはその加工法から、新鮮さと美味しさに特徴があります。以下で詳しく解説します。
獲ってすぐ冷凍しているので鮮度が高い
船凍イカの最大の魅力は鮮度の高さです。船上で急速に凍結するため、獲れたての鮮度をそのまま保っています。
その高い鮮度から、生食も可能です。市販のイカでは廃棄することが多い、傷みやすいワタも新鮮な状態で食べられます。また、加熱せずに解凍するだけで美味しいイカを楽しめる手軽さも魅力の一つです。
歯応えのある食感が楽しめる
生食はもちろん加熱しても味わえるので、鮮度抜群なイカ本来の食感が楽しめるのもポイントです。生食ではとろんとした口当たりと適度な弾力を感じる食感を楽しめます。
一方焼くと香ばしさが引き立ち、むっちりとした弾力の歯触りを楽しめるので、さまざまな料理で味わってみましょう。
甘みと旨みを十分に感じられる
船凍イカはその高い鮮度から、獲れたてならではのイカの甘みや旨みをしっかりと感じられるのもポイントです。中でも生食で本来の味わいを楽しむのがおすすめです。
煮込んでも旨み成分が具材に染み込むので、いっそうイカの旨みが広がる味わいを堪能できます。普段のイカ料理を、お家で手軽にワンランクアップしてみましょう。
船凍イカの解凍方法
船凍イカの解凍方法は以下がおすすめです。
- 流水での急速解凍
- 冷蔵庫での自然解凍
船凍イカは船の上で凍らせた状態のものなので、調理する前には解凍が必須となります。ただし、電子レンジで解凍すると解凍ムラが生じたりイカが破裂したりする恐れもあるので、控えたほうがよいでしょう。
流水での急速解凍
船凍イカは流水を使うと短時間で解凍できるので、急いで解凍したいときには便利です。解凍方法はシンプルで、ビニール袋に入れたイカを流水に当てながらボウルに入れるだけです。
約30分で素早く解凍できますが、急速に解凍されるため、解凍状態を頻繁に確認しましょう。
冷蔵庫での自然解凍
冷蔵庫に入れると、船凍イカを自然に解凍できます。冷凍庫から冷蔵庫に移し、1日程度じっくりと置きましょう。冷蔵庫内で手軽に解凍できる利便性が魅力です。
ただし、水分や臭いが出る可能性もあるため、袋に入れてトレイの上などで解凍することをおすすめします。
船凍イカを解凍する際のポイント
船凍イカを解凍する際のポイントは以下の通りです。
- 半解凍を目安に解凍する
- 直接水に触れさせないのがおすすめ
- 再冷凍も可能だが早めに食べきる
イカは元々水分が少なく、冷凍に適した食材であり、冷凍しても劣化が少ないことが特徴です。船凍イカを含め、冷凍イカは日常的に使いやすい食材なので、解凍方法のポイントを押さえておくと便利です。
半解凍を目安に解凍する
船凍イカは、半解凍を目安に解凍するのがおすすめです。包丁で切りやすく、皮も剥ぎやすくなります。とくに半解凍状態なら、ワタやスミで調理場が汚れることも防げます。
イカを手で持ったとき、皮が少ししなっとしていれば、ほどよく解凍された目安です。長時間の解凍は品質が劣化する可能性があるので、品質を保つためにも半解凍が最適です。
直接水に触れさせないのがおすすめ
水にそのままつけると、風味を損なってしまう場合があります。ビニール袋などに入れて少量の流水で解凍するのがおすすめです。
どうしても急ぎで船凍イカを解凍したい場合は水に直接つけると10分程でやわらかくなりますが、解凍のしすぎにはくれぐれも注意しましょう。
再冷凍も可能だが早めに食べきる
イカは一度解凍しても、食べきれない分などは再冷凍できるのも魅力の一つです。
イカは脂肪が少ないため、味が劣化しにくいという特徴があります。再冷凍する場合は傷みやすいワタや軟骨、皮などは取ってからよく洗い、その後水分を拭き取ってから、冷凍するのがおすすめです。
また、胴体とゲソを離して事前にカットしておくと、調理時に使いやすくなります。
虎ノ門市場の通販でお取り寄せできる船凍イカ
テレビ東京が運営する虎ノ門市場は、全国から厳選された美味しい商品を取り扱っています。船凍イカも販売しており、発祥地である石川県能登・小木港からお取り寄せが可能です。
以下で、虎ノ門市場でお取り寄せできる船凍イカについて詳しくご紹介します。
小木の船凍いか「いか刺し」
船凍イカの有名産地として知られる、石川県能登の小木港でとれる船凍イカのいか刺しです。
釣り立てのイカを船内で急速凍結させたもので、釣りたての鮮度抜群の状態を堪能できます。すでにワタや皮が剥がれているので、解凍してすぐにお楽しみいただけます。
弾力のあるイカの甘みと旨みが口の中で広がり、噛みしめる度に感じられるでしょう。能登流の生姜醤油で食べるのがおすすめです。
船凍イカのおすすめの食べ方
船凍イカのおすすめの食べ方は以下の通りです。
- 刺身
- イカの塩辛
- 煮物
- 焼きイカ
イカは生食、焼き物、煮物としても美味しく、やわらかい食感を楽しめる食材です。ただし、イカは調理過程で丸くなりやすいため、調理方法に工夫が必要です。
生食時には切る方向を変えることで、コリコリとした食感とやわらかさの違いを楽しめます。焼くときは切り目を入れて繊維を断ち切りましょう。また、煮込む際は長時間高温で煮ると硬くなりやすいので、低温か余熱でゆっくりと煮込むのがおすすめです。
刺身|新鮮なイカの食感が楽しめる
刺身は解凍した船凍イカを捌いて作る、鮮度を活かした食べ方です。弾力のある食感とイカ本来のねっとりとした甘さや旨みを堪能できます。その作り方は以下の通りです。
- 解凍した船凍イカの胴と足を切り分け、内臓を取り出す
- お好みで生姜醤油や肝醤油などで食べる
とくに肝醤油は鮮度の高い船凍イカだからこそ味わえるので、ぜひ試してみましょう。
イカの塩辛|新鮮なワタも味わえる
解凍したイカの身とワタを塩漬けにした料理です。ご飯のお供やお酒のおつまみにぴったりで、自分好みの味わいに仕上げられます。作り方は以下の通りです。
- 解凍した船凍イカの胴と足を切り分け、内臓を取り出す
- 胴はやや太めにカットし、身とワタの水分を拭き取る
- たっぷりと塩をかけ、キッチンペーパーなどに包みながら冷蔵庫で乾燥させる
- 味見をして濃いめに味付けしたら、2~3日熟成させる
最大の魅力として、船凍イカだからこそ味わえるワタ部分も調理できます。通常の保存期間より日持ちするので、ゆっくりと楽しめるのも嬉しいポイントです。
煮物|鮮度抜群の旨みを味わい尽くせる
イカ大根や旨煮など、解凍したイカを鍋で煮込んだ料理です。作り方は以下の通りです。
- 解凍した船凍イカの胴と足を切り分け、内臓を取り出し輪切りにする
- 鍋に調味料を入れ、お好みの具材と共に煮込む
イカの旨みが煮物に溶け込み、出汁のように旨みを引き立てます。鮮度が高いイカ自体も、やわらかくジューシーな食感に仕上がります。
焼きイカ|やわらかい歯応えのある食感を楽しめる
解凍したイカをグリルやフライパンで焼き、香ばしさを楽しめる料理です。作り方は以下の通りです。
- 解凍した船凍イカの胴と足を切り分け、内臓を取り出す
- フライパンで両面を焼き、お好みで醤油などをかける
バーベキューや七輪など、炭火で焼くといっそう風味が増すのでぜひ試してみましょう。また、能登・小木のイカ焼きの一種で、ワタにゲソや野菜を混ぜて身に戻して焼く「鉄砲焼き」と呼ばれる食べ方もあります。新鮮なワタを使える船凍イカで作ってみてはいかがでしょうか。
船凍イカにアニサキスの心配はある?
通常イカにはアニサキスがついている場合がありますが、船凍イカは一定時間以上低温で冷凍しているため、リスクが比較的低いといえます。
アニサキスを死滅させるには、−20℃以下24時間以上での冷凍、もしくは中心温度60℃以上の加熱が必要です。船凍イカは一般的に、−30~40℃で24時間以上にわたって冷凍されています。
アニサキスとは魚介類に寄生する寄生虫のことです。冷凍や加熱が不十分な状態で食べると、食中毒を引き起こすので注意しましょう。
船凍イカに関するよくある質問
船凍イカに関するよくある質問は、以下の3つです。
- 船凍イカの賞味期限はどのくらい?
- 船凍イカの値段や相場はいくら?
- イカは凍らせたほうが美味しい?
船凍イカの賞味期限はどのくらい?
船凍イカの賞味期限は冷凍で3ヶ月~1年程度です。冷凍食品なので、日持ちの長さが特徴です。
ただしイカ自体は生鮮食品のため、早めに食べきるようにしましょう。とくに解凍後は早めに食べきるようにするのがおすすめです。再冷凍もできますが、自宅の冷蔵庫では急速冷凍が難しいため、品質が落ちてしまう点には注意が必要です。
船凍イカの値段や相場はいくら?
船凍イカは漁獲量や相場によってサイズと価格が前後します。目安として1杯あたり1,000円弱、15杯で10,000円前後です。箱での購入も可能で、1杯ごとの購入よりもまとめ買いが圧倒的に安いのも特徴です。
また、加工途中よりも1杯丸ごと冷凍されているタイプのほうが安いので、自宅で美味しい船凍イカを安く味わいたい方は参考にしましょう。
イカは凍らせたほうが美味しい?
イカの美味しさは、一般的に凍らせるか否かで大きな変化は生じません。イカは筋肉の繊維が多いため、冷凍後の解凍時に変質しにくい特性があるからです。
したがって、冷蔵保存よりも冷凍保存のほうが長期間美味しく保存できる点が魅力です。一方でイカの内臓は傷みやすいので、冷凍前に取り除くことがポイントです。
鮮度抜群の船凍イカを通販でお取り寄せして食卓で囲もう
船凍イカは鮮度抜群で、刺身はもちろん、イカの塩辛などワタも美味しく味わえます。食べきれない分は再冷凍もできるので、さまざまなレシピで楽しみましょう。
テレビ東京が運営している「虎ノ門市場」では、この記事で紹介した船凍イカを厳選して取り扱っています。「虎ノ門市場」からお取り寄せして、美味しい船凍イカを自宅で味わいましょう。